【トロントで妊娠出産】助産師と病院どちらで産む?

トロントで出産する場合は、助産師(Midwife)または産婦人科医(Obstetrician/Gynecologist:OB/GYN)どちらにかかるか選ぶことができます。両者の違いや助産師にかかっている私の体験をまとめました。この記事はこんな人に向けて書いています。

  • カナダで出産するなら産婦人科医と助産師どちらを選ぶ?
  • 産婦人科医と助産師はどう違う?
  • トロントでの妊婦健診ってどんな感じ?
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助産師と産婦人科医はどう違う?

私はアメリカでは産婦人科医にみてもらっていましたが、カナダに来てからは助産師にみてもらっています。

カナダに引っ越すにあたって転院先の選択肢について調べたところ、助産師のほうが診察時間を長く取ってくれて話を聞いてくれる・出産場所を選べる…などメリットが多そうだったので、助産師を選びました。

助産師と産婦人科医の違いについて表にまとめてみました。

助産師(Midwife) 産婦人科医(OB/GYN)
出産場所 自宅・バースセンター・病院 病院
無痛分娩 できる(その場合は出産場所は病院のみ) できる
出産を担当する人 健診を担当していた助産師 その日に病院で勤務している医師

(担当医と違う場合もある)

帝王切開 できない(する場合は病院に引き継がれる) できる
ハイリスク患者(多胎妊娠・合併症など) 診ない 診る
保険がない場合 無料でケアを受けられる(オンタリオ州の場合) 自費で払う
産後のケア 産後6週間まで診てくれる 産後は家庭医・小児科医に引き継がれる

助産師でも産婦人科医でも、検査の内容や検診の内容は大きく違いません。

カナダもアメリカも初診は9週頃で日本と比べてかなり遅いです。私もテキサスの病院は8週以降で予約を取るように言われました。

後から知って驚いたのですが、助産師のケアは保険がなくてもオンタリオ州の住民の場合は無料で受けられるそうです(詳しくはこちら)。

私は初診前にOHIPに加入できたのですが、そのことを知らなかった担当助産師から「来週、超音波エコーを受けてもらうけどその費用は政府から補助が出るから無料で受けられる」と言われました。

ただし、助産師ができない医療行為や産婦人科医の診察が必要と判断されて病院にかかる場合は、自費での診療になるようです。

OHIPがあれば、病院で産婦人科医にかかった場合も含めてすべての費用がカバーされます。OHIPがない場合は、事前にどの程度の費用が発生するのか確認したほうが良さそうです。

助産師と産婦人科医はどっちがいい?

産婦人科医と助産師で大きく違う点は、

  1. 保険がなくても診てくれるか→助産師は保険がなくても診てくれる
  2. ハイリスク(多胎妊娠や合併症など)でも診てくれるか→ハイリスク要因がある場合は産婦人科医にかかる

の2点だと思います。その他は、大きくは違わないので出産場所の違いや産後のケアの長さなど、それぞれの好みによってどちらがいいかを検討するといいと思います。

ちなみに、無痛分娩は助産師と産婦人科医どちらのケアでも希望することができます。病院で出産する場合も、妊婦検診で助産師にかかっていた場合は、助産師が病院に一緒に来てくれて、産婦人科医と麻酔医の下で出産します。

私は、産後も同じ担当助産師が自宅に来てくれること、出産場所が選べること(コロナ禍で病院での出産に不安があった)を加味して助産師に決めました。

個人的には助産師がおすすめ

出産と産後ケアを経てみて私個人としては圧倒的に助産師がおすすめです。

最初は助産師についてあまりよく知らなかったので「なんとなく医師の方が知識と経験が豊富だから安全な感じ」がしていたのですが、助産師との健診では彼女たちの丁寧な説明、知識量、思いやりの伝わるコミュニケーションスタイルなどなど全てが素晴らしかったです。

初めて、かつ海外での出産だったのに健診から産後のケアまで「この人に任せておけば絶対大丈夫」という気持ちで「これで大丈夫かな…?」のような不安になる瞬間が1秒もありませんでした

その他、特に助産師を選んで良かった理由としては

健診から産後まで同じ助産師がケアしてくれる

私が助産師を選んで最も良かったと思うのは、ずっと同じ人にケアしてもらえたことです。私の担当助産師は2人いて出産時もそのうちの一人がバースセンターから病院に搬送されたあとも立ち会ってくれました。

特に病院についてからは助産師が医師とうまく連携しており、私から今の状況や今までの妊娠経過について質問に答える必要が全くありませんでした。

病院に行くと医師や看護師から似たようなことを何回も聞かれるので、それを陣痛中にしなくてよかったのは本当にありがたかったです。

出産時にいろいろなトラブルがあったのですが、全てに担当助産師が付き添ってくれて横で励ましたり、そのときに合わせた適切な指示を出してくれて不安なく過ごすことができました。

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産後6週間までは助産師が健診してくれる・健診が家庭訪問

これは出産前までは特に気にしていなかったのですが、産後1週間目の健診が家庭訪問だったのは硬膜外麻酔の副作用で苦しんでいた私としてはとてもありがたかったです。

詳しくはこちら。

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通常は、産後1週間目から自分で小児科医のクリニックまで新生児を連れて行って診てもらうという作業が発生するので歩くのもやっとだった私には多分不可能だったと思います。

かい
産後1週間は頭痛で寝込んでいたので自分で健診に行くのは絶対ムリでした。

助産師が家庭訪問しに来てくれたおかげで、休息もしっかり取れたし、生まれたのが冬だったので外にも出なくて済んだので本当に助かりました。

毎回、30分とって話を聞いてくれる

産婦人科医に診てもらっていたときは、医師との面談はだいたい5分ほどしかなく、「なにか質問ある?」と聞かれ、質問に答えてもらって終了だったのでいつもだいたい5分くらいでした。

助産師の健診は質問があるかどうか聞かれる他に「〇〇の調子はどう?」「この間話したXXXはよくなった?」等、向こうからもこちらの体調について確認してもらうことがあったり、「すごく気にかけてもらえている」という感じがしました。

まとめ

  • トロントではの妊娠中のケアは、産婦人科医の他に助産師も選べる
  • 助産師と産婦人科医の大きな違いは、ハイリスク妊娠を取り扱うか、保険がなくてもかかれるか
  • 助産師・産婦人科医、両方のケアでも無痛分娩が選択できる