妊娠40週(予定日超過2日目)の健診で高血圧について指摘され、担当の助産師に「今から総合病院にいって精密検査してきて」と言われました。結局、問題はなかったのですが、総合病院のトリアージルームでノンストレステストを行ったときのことを書きます。この記事では
- トロントの総合病院の産婦人科ってどんな感じ?
- 妊娠高血圧症候群ってなに?
- 妊娠高血圧症候群の検査内容について
といった疑問に答えます!
妊娠高血圧症候群とは
日本産婦人科学会のウェブサイトによると、妊娠中に高血圧を発症した場合を妊娠高血圧症候群と呼び、特に妊娠20週以降に高血圧を発症した場合を妊娠高血圧症と呼ぶそうです。妊娠高血圧症候群の検査の基本は、血圧測定と尿検査による尿中蛋白の測定で、私もクリニックで同様の検査を行いました。
ちなみに診断基準は、大体6時間以上あけて血圧を測ったときに、収縮期血圧が140mmHg以上、あるいは拡張期血圧が90mmHg以上、またはその両方だった場合に診断されるそうです。私は上の血圧は正常だったのですが、下の血圧が90以上だったので高血圧と言われました。
助産師いわく、私の血圧は基準値よりやや高いだけなのですぐになにか問題が発生するわけではないが、これからもっと血圧が上がると分娩中に気を失ったり、予想外の問題が起こる確率が高くなるので念の為に精密検査を勧められました。
助産院での妊娠高血圧症候群の検査内容
助産院では
- 血圧測定(時間を開けて2回)
- 尿蛋白検査(自分で採尿して試験紙をつける)
を行いました。その結果、尿検査は特に問題なかったのですが、血圧が今までの健診で正常値だったにも関わらず、今日だけ高いのはおかしいということで総合病院に行って詳しく調べることになりました。
Michael Garron Hospital(総合病院)の産婦人科
Michael Garron Hospitalの住所と駐車場情報
この病院には入り口が複数あり、産婦人科の入り口はCoxwell Ave.にあります。Mortimer Ave.で降ろされるとERの入り口に着くので注意が必要です。
駐車場の情報はここ。敷地内にある駐車場は3$/20分で最大20ドルです。現在、病院の改修工事が行われており駐車場の数はかなり限られています。周辺にはGreen Pと呼ばれる公営の駐車場やストリートパーキング(1時間無料)もあります。私達はCoxwell Ave.のストリートパーキング(平日昼間は$3/時間)に止めましたが、East York Civic Center(徒歩2分)にも小さいですがGreen Pがありました。
病院のレビューを見ると、駐車場のスペースがあまりなくてみんな苦労しているみたいなので、診察予約があって車で行く場合は時間に余裕を診て行ったほうがよさそうです。
Michael Garron Hospitalの産婦人科
病院の中は、診療科ごとにアルファベットが振り分けられており、産婦人科はJというセクションにあります。私が助産師から行くように支持されたのは、産婦人科のトリアージ(Maternal Triage)という場所でJ7(セクションJの7階)にあります。行き方は、Coxwell Ave.に面した入り口から入って、まっすぐ病院の後方まで歩き、そこにあるGと書いたエレベーターで7階へ行きます。
産婦人科前まで着くと中はこんな感じ。
産婦人科の入り口で担当の助産師に会いたい旨を伝えます。保険証のチェックを済ませると、中に入ってすぐのトリアージに案内されます。
総合病院の産婦人科での検査内容
この日は、もう一人のベテラン・ビッグボス系助産師が病院で勤務しており、ニコニコ系助産師が「今日、病院で勤務している助産師(ビックボス)には連絡しておいたから!」というので、半信半疑で指示された総合病院へ向かいます。(私の経験上、アメリカでこの「連絡しておいたから!」系は8割の確率で伝わっていない)
よく来たね!話は聞いているよ!ここではまた血圧をはかりなおして、胎児の状態を確認するためにノンストレステストをするね。 |
このトリアージユニットで私が行った検査は
- ノンストレステスト
- 胎児の心拍確認
- 血液検査
- 尿検査
- PCR検査(この時点で2回しかワクチン接種していなかったため検査が必要だった)
の5点でした。
胎児と母体のモニタリング・ノンストレステスト(Non-stress test/NST)
ノンストレステストは、お腹に胎児の心拍と母体の心拍、子宮の収縮をモニターする機械をつけて2時間程度横になり、胎児の様子を確認するテストです。この機械で30分おきに血圧も計ります。
尿検査(再)
クリニックでも尿検査は行いましたが、総合病院でも念の為に同じテストをもう一度行い、結果は陰性でした。
血液検査
血液サンプルを2本取りました。この血液サンプルは、病院内のラボに送られて1時間ほどで「特に問題なし」の結果が出てきました。
結局、異常なしとの判断で帰宅
2時間かけて4回血圧を計りましたが、正常値に戻っていたので異常なしの診断となりました。病院のトリアージルームで対応してくれたのはクリニックで診てもらっているビックボス助産師でしたが、検査結果やNSTの結果は病院の産婦人科医が目を通して帰宅してよいかどうか決めているようでした。
このトリアージルームにはベッドが4床あり、この2時間の間に複数人の患者さんが来ていましたが、隣のベッドからは陣痛中のうめき声が…。途中で産婦人科医がやってきて「今から入院して、無痛の麻酔を打ちましょう」といって車椅子で運ばれていきました。
おまけ・Michael Garron Hospitalは母乳育児推しらしい
トリアージルームの壁には、母乳育児を強く推奨するこんな張り紙が…。
私の通っているクリニックでも強制はされないものの、なんとなく母乳育児を勧めている気配は感じ取っていました。ちなみにこの病院の中には母乳外来(Breastfeeding Clinic)も併設されています。
まとめ
- 妊娠高血圧症候群の検査は主に尿の中のタンパク質量を測る検査と血圧測定
- 病院によっては上記の検査に加えて、血液検査やノンストレステストを行う場合もある。
- 妊娠後期に妊娠高血圧症になるとすぐに促進剤を使った計画分娩になる場合もある