発熱+震え+心拍低下のコンボを食らってHPがやや下がりましたが、ゆっくりながらお産が進んできました。
このポストではMichael Garron Hospitalに搬送されて出産したときのこととその後の処置について書きます。
無痛麻酔とこれまでの流れはここ
いよいよ出産!のはずが、バースセンターから総合病院に移動することに…(移動中は陣痛2分間隔)。夜7時頃に総合病院に到着しました。そのあと出産に至るまでの流れについて書きます。 [sitecard subtitle=関連記事 url=h[…]
お産が進まないため再び促進剤を投入
午前3時ごろ再び様子を見てみるも、胎児が寝ていて子宮口も8cmから変わっていないため、再び促進剤を投入することに。
床ずれがおきないように左右どちらかにブロックを入れて体を傾けて寝て待ちます。
途中で産婦人科医が様子を見に来て、今後の予定の説明を受けました。
「促進剤をもう一回入れても、お産が進まない状態なら、帝王切開も考えないといけない」「この促進剤で一気に進むかもしれないから、とりあえず様子を見ましょう」と言い残し去っていく医者。
ちなみに、病院で分娩に立ち会う産婦人科医はその日に当直している医師なので、病院で診てもらっていたとしても担当医が来るとは限りません(私は助産師に診てもらっていたので担当医というものはいませんでした。)。
病院で診てもらった医師とはその日はじめて会ったのですが、
このDr.はとってもいい人だよ!彼女が当直担当でめっちゃラッキーだね! |
と言われた通り、とても感じのいい優しい先生でした。
午前5時には子宮口が全開
午前5時には子宮口が全開に。看護師と助産師の指示で、ついにいきみ始めました。
いきむたびに助産師と看護師が、恐縮するほどめちゃめちゃ褒めてくれます。過去5年でこんなに褒められたことないってくらい褒められました。
「Amazing!」「You are so strong!」「Good job!」「Unbelievable!」
Unbelievableや!! |
ただ無痛分娩の副作用で、いきみたい感じやどこに力をいれればいいのかがわからなくなってしまい途中で一度麻酔を止めて様子を見ることに。
このとき、病棟のフロアで3件の分娩が同時進行で起こっていたみたいで産婦人科医も出たり入ったりしながら
「どう!?進んだ!?」
と聞きに来るのですが全然進まず、あっという間にいきみ始めてから90分くらいが経過してしまいました。
ついに出産
出産に備えて部屋にめちゃめちゃ人が入ってくる
分娩も進んできたところで、徐々に部屋に人が集まってきました。
- 産婦人科医(今日初めてあった本日の当直担当)
- 研修医1(即戦力の頼れるオーラ)
- 研修医2(今日がドキドキ★初出勤)
- 担当助産師(ニコニコ系)
- ヘルプに来てくれた助産師(Pixar映画に出てくる陽キャ)
- 産婦人科のナース(褒め上手)
- 小児科医(生まれたときの呼吸困難に備えて来てくれた)
- 小児科ナース
- 看護実習生(ドキドキ★初見学)
集まった人たち総勢8人!
人がいっぱいいて今日は病室でパーティーだね! |
鏡で子供が出てくるところを観察
いきみ始めて30分ほどたったところで、一人の看護師が「子供が出てくるところ見たい!?出てくるのが見えたほうがモチベーション上がるよね!」と言い出して、
自分の股の目の前に鏡をおいて、子供が出てくる様子を観察するというイベントが発生しました。
ちなみに、子供の頭(髪の毛)が見えてはいたのですが、見た瞬間
と素人ながらに悟り、絶望しました。
吸引分娩に切り替える
いきみ続けて1時間以上経過したところで、吸引分娩に切り替えることに。
プラスチック製の吸盤を胎児の後頭部に付けて、いきむタイミングでひたすら引っ張る!3回目のトライでついに息子が誕生。
少し間が空いて元気な産声を聞こえました。ちなみに退院までに沐浴などはないので、息子は生まれたままの状態で家に帰ることになります。
出産後のトラブル
産まれた子供が小さいと言われる
産まれたあと、小児科医が息子の全身チェックをしたのですが、体重が全体の10パーセンタイルより小さいことと、胎盤のサイズも小さいことを指摘されました。
胎児と胎盤のサイズがなぜ小さいのか調べるために、胎盤は検査機関に送られて精密検査を受けることに。
助産師からは「だいたいなんの異常もないことが多いから〜」と言われ、実際に特に異常はなかったみたいです(やはり異常がなければ連絡が来ないシステム)。
ちなみに息子は2800gで産まれたので、そんなに小さい感じは受けなかったのですが、在胎週数とカナダの体重分布に照らし合わせるとすごく小さいらしいです。
胎盤が出てこない
通常子供が生まれた後、胎盤が体の外に出るのですが、なかなか出てこない…。
医師がお腹をぐいぐい押したりして胎盤を取り出そうといろいろ試してくれました。
お腹を押されるたびに結構な量の出血があり、血圧が急降下したせいで気分が悪くなってしまいベッドの上で盛大に嘔吐してしまうという事態に…。
大量出血+嘔吐のコンボで助産師にめっちゃ同情されました。
出産頑張ったのに、こんなに嘔吐してかわいそう…。 |
ちなみに、胎盤は産婦人科医が手でひっぱって取り出していました。(恐怖)
産道が裂ける
吸引分娩でよくあることらしいのですが、出産をする際に切開したところとその周辺部分が深く裂けてたので結構な時間をかけて縫われました。
裂傷には深さや傷の多さによって1度から3度というレベルがあるのですが、私の場合は2度でした。
ちなみに、この2度裂傷という深い傷になった場合も、バースセンターから病院へ搬送になるそうです。
糸は溶ける糸で縫ってくれて、1ヶ月位で溶けてなくなると言われましたが、助産師には「もし気になるようだったら、産後の健診でとってあげるからね。」と言われました。
私は結局、放置したままにして1ヶ月くらいで違和感は消えました。
トラブルはあったものの痛み0・無痛分娩はすごい
色んな所から出血したり、縫われたりしましたが、その間も麻酔は効いていたので痛みは0!無痛分娩ってすごい!
あと、カナダは無痛分娩の麻酔も公的保険でカバーされるので、出産にかかった費用は$0でした。
次回また出産する機会があったとしても無痛分娩にすると思います。ちなみに、このあと産後1日めから1%の確率で起こる硬膜外麻酔の副作用の頭痛にめちゃめちゃ苦しめられます…。
まとめ
- 分娩中は助産師と看護師がめちゃめちゃ褒めてくれる
- 胎児の発達不全が疑われる(サイズが小さい場合)は、胎盤は検査のためラボに送られる
- 破水で胎便が羊水の中に確認された場合は、出産直後に子供が呼吸困難になった場合に備えて小児科医が来る
- 子供のサイズが小さいと、24時間は低血糖になっていないかどうかのモニタリングがある